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デザイン no.57
美術出版社『デザイン』誌1964年3月号。この年の表紙デザインはすべて杉浦康平が担当し、精緻なジオメトリックパターンのバリエーションが展開されています。
“当時の僕は、とても構成主義的な、あるいはある種の数理的な秩序をもつデザイン、スイスやドイツでは「カルテ・クンスト」と呼ばれる――「プログラミング・アート」と訳されていますが――それに似たデザインをしていたんです。(中略)写真植字機という、当時の僕らにとっては革命的な文字組みのシステムがデザインの分野にも定着しかけていた。その地紋のパターンを取りあげて、レンズによって拡大したり縮小したりしながら、マトリックスを並べて作ったものですね。手で描くということを一切せず、マトリックスの上に大きさの指定を数字で書くだけで、写植で打ち上げたデザインです。この当時にはこうした指定の仕方、手を使わないデザインをする人はほかにいなかったと思います。”
――『グラフィックデザイナーの肖像』所収 杉浦康平インタビュー(2004)より
目次
- 抽象とSEX デザイン:永井一正 文:梶祐輔
- 背後にある現実 ―デザインをめぐる諸考察― 豊口克平
- 朝日広告賞・毎日商業デザイン賞 日向あき子
- 毎日工業デザイン賞 泉真也
- 中辻悦子の人形 灘本唯人, 宗内順
- イリノイ工科大学, シカゴ 田中正明
- 悪漢の顔 <デザイナ一三面鏡> 早川良推
- ベン・シャーンのポスター 原弘
ほか
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