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デザイン no.60

美術出版社『デザイン』誌1964年6月号。この年の表紙デザインはすべて杉浦康平が担当し、精緻なジオメトリックパターンのバリエーションが展開されています。

“当時の僕は、とても構成主義的な、あるいはある種の数理的な秩序をもつデザイン、スイスやドイツでは「カルテ・クンスト」と呼ばれる――「プログラミング・アート」と訳されていますが――それに似たデザインをしていたんです。(中略)写真植字機という、当時の僕らにとっては革命的な文字組みのシステムがデザインの分野にも定着しかけていた。その地紋のパターンを取りあげて、レンズによって拡大したり縮小したりしながら、マトリックスを並べて作ったものですね。手で描くということを一切せず、マトリックスの上に大きさの指定を数字で書くだけで、写植で打ち上げたデザインです。この当時にはこうした指定の仕方、手を使わないデザインをする人はほかにいなかったと思います。”
――『グラフィックデザイナーの肖像』所収 杉浦康平インタビュー(2004)より

目次
  • 告白的デザイン論 <デザインをめぐる諸考察> 日向あき子
  • 第二回コスガ・ファニチュア・コンペティションより 泉真也
  • スイスの看板 宇野亜喜良
  • 今日のクラフト
  • 戦中派の顔 <デザイナー三面鏡> 秋岡芳夫
  • 篠原一男のデザイン 剣持勇
  • グラフィックデザインにおける加減乗除 朝倉直巳

ほか

著者
杉浦康平(表紙デザイン)
発行
美術出版社, 1964年
サイズ
208x296mm, ソフトカバー, 58ページ
状態
B, 背ヤケ
価格
¥2,000(税込)
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